雪国のあたたかな針仕事
青森県には日本三大刺し子のうちのふたつ、南部菱刺しと津軽こぎん刺しがあります。麻布(ノノ)にひと針ずつ刺すと浮かび上がるさまざまな模様は、梅の花、うろこ、べこのくらなど身近な動植物や民具からとった優しい名前がついています。 自分や家族の為に針を持ち、手間と時間をかけて出来上がるもの。だから触れるとほんのりあたたかく美しい。
南部菱刺しと津軽こぎん刺し
昔、農民は木綿の着用を許されず麻布の隙間を糸で埋めるように刺した着物を普段着としていました。雪深い青森で生み出された保温・補強の為の生活の知恵で、菱刺しは南部地方で浅葱色の麻布に色鮮やかに偶数で刺されています。また、こぎん刺しは津軽地方で紺の麻布に白糸で奇数で刺されているのが特徴です。
草木染の魅力
草木染めの糸は植物の持つ美しい色を包み込んでいて、優しく扱いたくなります。四季がはっきりとしている青森ですから、桜・藍・りんごなど…その季節に合わせて糸を選び、ものづくりをしています。東北で染められた糸の風合いと色彩をお楽しみください。
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イベント情報や菱刺し教室のお知らせをお伝えしています。また、日々の製作風景やちょっとした裏話など、豊かな四季の風景と共にもお楽しみください。旧十和田湖町の日常の一端を感じていただくことで、この伝統工芸の背景や地域の魅力をより深く知っていただけることを願っています。